大変熱心なアマチュアのテノール歌手、笹村さんのブラームス愛に溢れたコンサート、満席のお客様の前で無事に終えることができました。
主催の笹村さんにお誘い頂いて、ライフワークとして取り組まれているブラームスのリートのピアノを弾かせていただくようになったのはもう5、6年前の事。始めはレッスンの伴奏。そして三回のレコーディング。
いつか人前で演奏しましょうよ~。次のレコーディングはライブ録音にするかな?等と話をしはじめてから2年。
私がご一緒していない期間もこつこつと練習や研究を重ねられ、熱心にコンサートに通われて慎重に会場選びをし今回の公演開催となりました。
笹村さんは80歳を超えていらっしゃるとはにわかに信じがたいようなとても伸びのあるテノールの素敵な声の持ち主で、当日も歌えば歌うほど声に艶がでてくるなど、その驚異的な集中力、体力にばかりは驚くばかりでした。
このコンサートにはお客様も演奏者も笹村さんの音楽人生に関わりのあった方々が集われ、終始和やかで温かな雰囲気に包まれていました。
笹村さんには教えられることばかりです。
どんな世界もそうだと思いますが、やればやるほどその奥深さを知ることとなり、自分の足りなさが余計に自覚される…でもここを通らなければ先へは行けないし、ゴールのない世界、足りないものがありつつも今自分にできる精一杯をその時、その時で丁寧に積み上げていかねばと思う日々です。